2013.12.27
ミクロネシア連邦のチューク島という、珊瑚礁の美しい島に住む長老を訪ねるというテレビ番組を見た。
長老は、丁寧で流ちょうな日本語を話す。
戦前、島は日本の統治下にあり、日本人が多く住み、現地の子どもたちも日本語で教育を受けていたからとのことである。
戦中、島の湾内に旧日本海軍が誇った大和、武蔵の両戦艦が並んで停泊する写真が残る。
はて、先の大戦で両戦艦が揃って停泊したところは、国外では海軍の前線基地であったトラック島しかないはずだがと首を傾げていると、チューク島はかつてトラック島と呼ばれていたとの解説があった。
その後、戦争が激しくなり島も米軍の空襲を受けた。
レポーターを務めた女優が、「島の人たちには迷惑な話でしたね」と問うと、長老は、「日本人とは仲よしであった、みんな親切にしてくれた、戦争が終わってからも日本のことを悪く言う島民は一人もいない」と答えた。
先の大戦についてふり返る時、こうした事実も忘れず語り伝えていただきたい。
あの戦争を思う
