塩川先生のご冥福をお祈り申し上げます
2015.09.23

塩川正十郎先生の思い出を記しておきます。

議員になったばかりの頃、仲間３人と都ホテルのレストランでアワビのステーキなどごちそうになりながらゆっくりお話を承ったことがありました。
世界の情勢、政治、経済の動向など、何という博識、なんという情報通かと舌を巻きました。

こちらも、ワインの勢いでもって遠慮なく申し上げましたが、「ウン、ウン、そうね」と、まことによく聞いてくださり、人格識見ともに備わった人物とはこういう人のことかと感激した思いがあります。

国に対する予算要望の時なども、役人の答弁に対し理路整然とした厳しい反論をされ、なんと頼りになる代議士かと感激し、尊敬していましただけに、総選挙で落選されたときには、大阪にとって大きな損失と嘆いたものでした。

一方、かつての大阪府知事選挙の折、独自候補を擁立した我々府議会議員団に対して、党中央の立場からの厳しいおしかりがあり、「なんだ、塩川先生らしくない！」と憤慨したこともありました。

塩川先生は、あまり地元の行事などに顔を出すようなことはなさらないと聞いていましたが、落選されている時期、あるカラオケ大会でお会いし、「先生、こんなところまで来られるのですか」と伺うと、「仕事だけではだめだ。これからは冠婚葬祭にも精出さんとな」と、寂しくおっしゃったお姿が印象的でした。

その後、みごとに復活され、小泉内閣の財務大臣までお務めになりました。
瞬間湯沸かし器などとあだ名されるほど極めて厳しい方とお聞きしていますが、東京へ訪ねていっても歓迎してくださるなど、私達にはいつもやさしい先輩でした。

塩爺なんて呼び方はびっくりしたものです。
塩川先生、お疲れさまでした。ありがとうございました。ごゆっくりお休みください。

ご冥福をお祈り申し上げます。